すきまは、川の中の水の通り道、岩と岩の間や、岩と流木の間など水が流れている場所を指します。


対象者の持っている能力、グッドポイントを書き込みます。

例えば、問題解決能力、適応的行動、自信のあること、好きなこと、他者への関心、できる作業などです。

これを探すのは、簡単そうで意外と難しい視点です。私たちは、医学モデルでは「問題点」を探してそれにアプローチすることを学んできました。しかし、作業療法士のアプローチは問題点を改善することばかりではなく、対象者の持っている本来の力(水が流れる力)を利用して、健康な状態を作ることが重要なことです。

作業療法士は、全体の状況を見ながらこの隙間をうまく利用し、対象者の川全体が流れやすくするように働きかけます。

隙間の具体例とそのアプローチの仕方を参考に示します。

(注)すきまに対するアプローチは、川の断面図、長期的展望の全体から見て決めていきます。対象者の生活という文脈から完全に切り離して考えることはできません。

電動車椅子の操作が好き(好きな活動) 作業療法士が考えるアクティビティーと組み合わせる。学校探検でそれを思う存分楽しめるようにする。
モデルになりたい!(意欲) (摂食障害を持つ対象者で、体重が過度に減少していたため)美しい体作りの専門家としてアドバイスをし、安静を保つ方法を提案。また、その不安を受け入れる。
時間をかければ記銘できる力(能力) 重度の痴呆があるが、自分の興味のあることなら、繰り返し説明されると記銘する能力がある。他の職員にも働きかけ、アプローチの統一を図り、
入浴好き(好きなこと) 介護で家族が負担に感じている対象者の「お風呂が好き」というすきまを利用し、通所利用をすすめる。通所する事で、夜間や早朝覚醒が減少し、生活リズムを整えることにアプローチ。
母親の一時入院 過労がもとで母親が入院。家族の危機ではあるが、同時に川全体が動く大きなチャンスでもある。これを機会にこれまで利用していなかったショートステイや訪問などの社会制度を導入する。
すきまのページに戻る
すきまの例とアプローチ